見たことの無い、珍しい物です。 塩繭
2009年09月18日
見たことの無い、珍しい物です。
この写真、何だか判りますか?
つぼの中に何かが・・・・・
白い物です。
つぼに文字が・・・
塩繭 ・・・・
いったい、何ん何でしょう?
私も始めて、見ましたし、 初めて知りました。
塩づけの繭です。
山喜では、毎年カイコを、飼育しているのです。
このブログ見ていてくれる人は皆さん、知っていますよね!
飼育日誌は ↓ ↓
http://www.529yamaki.com/sub2.htm
カイコは、繭に成ると約一週間で、繭の中から、食い破って、さなぎが
蛾(ガ)になり出てきます。
通常は、繭が出来たら、早いうちに、乾燥室に入れ、140度の熱風
を12時間あて、中のさなぎを、ミイラにして、蛾が出てこないように
処理をしています。
一週間以内に、糸取りが出来れば良いのですが、カイコは一度に
出来しまいますので、全てを糸取り出来ずに、前記の処理をするの
です。
昔のおばあちゃんの時代、昭和初期は、田舎の家へ行くと、カイコ
を飼っていましが、一週間で糸につむぐくらいしか飼っておらず、
・・・・・・・・ ・・・・
生きたままの、繭をお湯に入れて、糸取りをして、生糸をつむいで
いました。 この糸が最高の、 生繰り(なまくり)糸です。
一反の反物を作るのには、約1,200~1,400個の繭が必要で、せいぜい
1~3反の反物をつむぐのが精一杯だと思われます。
今回、見つけた繭は、さなぎが生きたまま、塩づけにして、熱風処理を
しないでも好きな時に、糸繰りが出来ると言う優れもので、古くからあった
と説明を受けましたが、定かではありません。
糸を作るのに 生のまま ← 生繰り生糸 しんなりつややか
乾燥繭 ← 乾糸(かんけん) ごく一般的なまゆ糸
冷凍繭 ← 冷凍保存糸 生繰りに次ぐ風合い
塩 繭 ← 塩づけ糸 乾糸よりしなやか
今日は、糸が出来るまでの、お話でした。