「単衣から、袷の着物への変更の時期について」着物Q&A
2018年10月09日
本日は、単衣の着物から、袷の着物へと変更する、時期についてご紹介致します!
着物には、大きく分けて、
「単衣の着物」と「袷の着物」がございます。 (夏物もございますが、今回は割愛)
単衣(ひとえ)・・・裏地のついていない、お着物。
このように、裏地がついていないため、涼しく、春や秋などの時期に適したお着物です。
袷(あわせ)・・・着物の裏に(胴裏と八掛)の『裏地』の付いた、お着物。
このように、裏地がついているため、暖かく、冬など寒い時期に適したお着物です。
そして、今回は、
季節を通して「いつまで単衣の着物」を着て、
「いつから袷の着物」を着るとよいのかをご紹介致します。
一般的に、単衣から袷の着物に変更する時期は、
【10月から】とされています。
10月1日を衣更えとして、10月に入ると袷の着物を用意して、
「秋を満喫」しようとされているからです。
しかし、近年温暖化の影響で10月でも25℃や、30℃近い気温になることも多く、
10月のはじめでも、フォーマルな席や、お茶席以外では、
「単衣の着物」を着られる方が、多く見受けられるようになりました。
そこで今回、山喜でも、お客様から質問を受けた際に、お答えしている、変更時期等を、お載せ致します!
Q:『いつまで単衣の着物を、着ても良いのですか?』
A:『10月のはじめ頃なら、あまり透けない単衣を着て頂いても、良いと思います。』
その場合、「帯」も夏の物ではなく、透けない帯を使用し、
「半襟」も、絽などの夏の物ではなく、
袷用の物(ちりめん素材や、塩瀬の物など)を使用するのが良いです。
また、暑いから単衣を着たいけど、
少し我慢して「袷の着物を着ようと思う」という方には、このようなアドバイスもさせて頂いております。
A:『袷の着物を着て、中に着る長襦袢や、肌着で温度を調整されると良いです。』
◎長襦袢で温度を調整される場合は、袷のお着物の中に、着られる長襦袢を
『無双仕立て』のものにして頂くと良いです。
*無双仕立てとは、外側から見える『袖だけを、袷に仕立て』その他の部分を、『単衣仕立て』にしている長襦袢です。
また
◎肌着で温度を調整される際は、中に着る肌着を
「夏用の物」にして頂くと、
通気性も良く、涼しく感じて頂けます!
このように10月に入っても、暑さが厳しい時は、
10月の初めごろまでなら、透けない単衣でOK!
しかし袷用の帯や小物を合わせて下さい!
また、そこまで暑さが厳しくないようであれば、10月からは袷の着物を着て頂き、
長襦袢や、肌着で温度調節をしてもらうと良いと思います。
そして最後に、単衣を着られる方で、
『秋っぽい暖色系の色の、単衣着物がなく、全体的に白っぽいコーディネートになってしまう』というお声も良く聞くので、
そういった方への【ワンポイントアドバイス】
全体的に白っぽい、着物と帯でのコーディネートの場合には、
このような暖色系の茶色や深緑色の「帯締め」や「帯揚げ」などを入れて頂くと、
暖かみのあるアクセントで、秋らしいコーディネートになります!
袷のお着物でも一緒で、白っぽい雰囲気のお着物には、同じように暖色系のアイテムを入れて頂くと、
10月、11月の秋らしいコーディネートなるので、ぜひお試し下さい♪